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欧州株観望ムード強まり下落、軍需株は続伸

欧州株観望ムード強まり下落、軍需株は続伸

投資家は企業の決算や経済データの発表を待って観望姿勢を強め、欧州株は連続2日間の上昇の後に下落した。しかし、軍需株指数は上昇基調を維持した。泛欧STOXX 600指数は28日、0.61%(3.39ポイント)下落し、548.93ポイントで取引を終了した。また、軍需株指数は0.6%上昇し、自動車セクターも0.7%上昇した。

主要な欧州指数はすべて下落した。ドイツDAX指数は0.78%(188.30ポイント)下落し、24,038.19ポイントで終了;イギリスFTSE 100指数は0.59%(52.04ポイント)下落し、8,726.01ポイント;フランスCAC 40指数は0.49%(38.69ポイント)下落し、7,788.10ポイント。

トランプ前大統領はEUに対する50%関税の課税を一時的に保留し、この影響で欧州株は2日連続で上昇したが、28日は若干の反落を見せ、観望ムードが強まった。市場ではEUがASMLなどの企業に米国投資計画の詳細を提供するよう求めたとの報道がある。福特やBMWなどの欧州自動車メーカーも関税に関する合意を米国と交渉中である。

EUは27日に「欧州安全行動」(Security Action for Europe, SAFE)ツールを承認し、1,500億ユーロの軍備調達基金を設立することを決定した。また、ロシアとウクライナの情勢が悪化し、停戦の見込みがほとんどない中、軍需株が日々上昇している。ドイツの伝動システム製造企業Renk、ミリタリーオプティクスのHensoldt、スウェーデンの防衛大手Saabがそれぞれ4.6%、3.9%、2.5%の上昇を見せた。

経済データでは、ドイツの5月の失業者数が3.4万人増加し296万人に達した。これは予想を上回るものであり、新政府にとっては挑戦となる。トランプ政権の貿易政策は変動が激しく、経済リスクをもたらしている。市場では、欧州中央銀行(ECB)が来週金利を引き下げる可能性が高まっていると見込まれている。

個別株では、自動車大手Stellantisが北米COOのAntonio Filosaを新CEOに任命し、過去3ヶ月のリーダーシップの空白を埋めたが、株価は2.2%下落した。