貿易戦の緩和により欧州株は上昇、ドイツ株は新高値を更新

アメリカのトランプ大統領がEUに対する50%の関税を一時的に延期した後、市場は楽観的なムードに包まれ、欧州株は上昇を続けています。27日、欧州全体のSTOXX 600指数は0.33%上昇し、552.32ポイントで取引を終えました。ドイツDAX指数は0.83%上昇し、24,226.49ポイントで新たな歴史的高値を更新しています。
業種別では、軍需産業株が1.7%上昇し、再び歴史的新高値をつけました。トランプ大統領は当初6月1日からEUに対して50%の関税を課すと発言しましたが、EU委員会のフォンデアライエン委員長との電話会談後、期限を7月9日に延長することに同意しました。このニュースは欧米の株式市場を押し上げました。
情報筋によると、欧州当局は企業のCEOにアメリカへの投資計画を提出するよう求めており、米欧間の交渉を進めることを目指しています。また、フォンデアライエンは半導体設備メーカーASMLやドイツのソフトウェア企業SAPなどのCEOを招いて「欧州産業円卓会議」を開催し、今後5年間の投資計画を協議しています。
一方、ロシアとウクライナの戦闘が激化し、トランプ氏はロシアのプーチン大統領を「完全に狂っている」と非難し、ロシアに対する制裁の強化を示唆しました。ロシア・ウクライナ停戦の希望は薄く、欧州の軍需株は上昇しています。軍用光学機器サプライヤーのHensoldtは5.74%上昇しました。EUは27日、1,500億ユーロ規模の軍備基金を設立することを承認し、ロシアの脅威に対する欧州の安全と防衛を強化することを目指しています。
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